本作は、『蛇神降臨記』の続編にあたる。またこのシリーズは、全三部作と公表されているので、「邪神シリーズ第二弾」とでも呼んでおこう。
※1作目は「蛇」で、2作目は「邪」。
個人的にはなかなか面白いと思える作品、私は好き。
特に「エヴァ」「ナディア」「イデオン」などの、『人類のルーツ系SF』にハマった人ならなかなか楽しめると思いますよ。
胸部に「零点エネルギー」の結晶を持つ蛇のようなモノなんてのは「第四使徒シャムシエル」みたいだし、「リリス」という名の女性も出てくる。また、誰が作ったかよくわからない謎の宇宙船「バウム」は、「ソロシップ」のよう(W
Googleで「邪神創世記」と検索してみたのだが、この本についてかかれたレビューは数サイトしかなかった。あまり知られてないんですね、もったいないなあ。
前作の『蛇神降臨記』は、「超古代文明疑似科学SF」というものであった。本作ではそういったベースに、オカルト、キリスト教、道教、バイオテクノロジー、少林寺拳法、ワビ・サビ、地質・気象学など、様々な面白ろエッセンスを詰め込んである。
まあ、読んでいてちょっとやり過ぎだろ、という気もしてくるけどね(W
※著者あとがきによると、様々なスタッフ(科学の専門家)などが本書の制作に関わっているという。
ということで、面白いです。しかし、それなりに欠点もあるかと。
実は、上巻は1日で読んだけど、下巻を読み終えるのは5日もかかった。これは全然読書に身が入らず、2時間で8ページしか読めなかったというような、私の心理状態が最大の理由(いろいろ、最近イヤなことがあったんですよ)。
他に理由を挙げると、
?サブプロット(火山やハリケーンの描写など)などで、科学的専門用語の解説が多く、ちょっと退屈な点。
※「ハリケーンを攻撃して弱体化させる」というような話が出てくる。内容的には面白く飽きさせないんだけどね。
?オルテンの作品は、各章がさらに細かくわかれていて、様々な人物の視点で書かれている。それ故、かなりブツ切れ細切れ感がある点。
?戦闘やアメフトの描写がわかりにくい。特にネクサスの描写が絡むとわけがわからなくなるしね。特に最後のほうは、わけがわからん。
といったところか。
本作では、 『蛇神降臨記』でぼやけていた部分が、ある程度はっきりする。だけど、終盤にちょっとしたどんでん返しを入れたことで、物語の世界観が観念的なものになったのは、なんだかなあ?と思った。「敵」というものがイマイチわからんし。やっぱイマイチ整理がついてないような…… 私のアタマが整理ついてないだけかもしれないけど。
ところで、邦題もイマイチだねえ。もうちょっと気の利いたタイトルをつければもっと売れるのにねえ、文藝春秋さん。
まあ、原題が1作目「Domain(領域)」、2作目「Resurrection(復活)」なので、これに比べれば、内容的には適切な表現だと思う。
いろいろ?な部分もある作品だが、完結編が楽しみなところである。
■ネタバレぎみ参考(意味不明のメモ書きです)
マヤ文明……メキシコ南東部、チチェン=イッツァ、クルルカン
アステカ文明……メキシコ中央部、ケツァルコアトル、テスカトリポカ
(3次元)※タイムループ
6500万年前(恐竜絶滅)→古代遺跡の時代→2012年→2032年→ニューエデン→シバルバー→6500万年前(ワームホールにより移動)……
※テスカトリポカによる移動あり
超人→ポストヒューマノイド→守護者→ネピリム・猿人とポストヒューマノイドの交配による人類の生成→人間→ニューエデンに行った人間→超人……
※フン・フンアフプー遺伝子の埋め込みあり
(4次元)
ワームホール、テスカトリポカの口→シバルバー・ベー/ネクサス/デブリン、リリスらの想念→神の世界、死後の世界
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