読んだ本をダラダラと報告する

ミステリー、SF中心。最近読んだ本の報告のほか、絶対読んで損はなしという本も紹介します。あと、映画、ドラマ、アニメ、ゲームもね。(Since2006)

(さ行)笹沢左保

笹沢左保『遥かなりわが叫び』

伊勢波警部のシリーズ第2作。といって、2作しかないようだが。う?ん、刑務所から出た人物(犯人)が、やたらと金を持ってるわけだが、そのあたりの説明がなかった。まあ、そこを突っつけば、ネタがすぐに割れるからだろうが。 アリバイ崩し自体は面白いが、…

笹沢左保『魔性の月光』

カメラマン・久須美冴子のシリーズ。二転三転とするが、笹沢作品を読み慣れている読者なら、ネタに気付く。多少のエロ描写あり。 魔性の月光 (1983年) (カドカワノベルズ)笹沢 左保 角川書店 1983-11売り上げランキング : 2085512Amazonで詳しく見る by G-To…

笹沢左保『どんでん返し』

セリフのみで構成した短編6篇を収録。ト書きがないので、シナリオとも違う。 ど安定。笹沢さんの作品は、間違いないです。 どんでん返し (双葉文庫)笹沢 左保 双葉社 2014-02-13売り上げランキング : 474317Amazonで詳しく見る by G-Tools

笹沢左保『真夜中の詩人』

やはり面白いね。凄い偶然の要素も混ざってるけど、一回性の偶然、すなわち必然と解することにしよう。 真夜中の詩人 (角川文庫 (5622))笹沢 左保 角川書店 1984-01売り上げランキング : 1432428Amazonで詳しく見る by G-Tools

笹沢左保『海の晩鐘』

原題は『絶望岬』で、「岬シリーズ」の6作目である。本作は、美しいヒロインが、父親の犯したであろう犯罪の解明に紛争する。アリバイ崩しが主軸となっている。最後の1行の文学的な表現は、とても好き。 海の晩鐘 (徳間文庫)笹沢 左保 徳間書店 1993-12売り…

笹沢左保『暗い傾斜』

犯人の正体はわかって読んでいるんだけど、一ひねり二ひねりしてきて(ああ、こう来るか!と)、さすがだなと。文学的なカッコいい表現もいくつか見られた。 暗い傾斜 (1982年) (角川文庫)笹沢 左保 角川書店 1982-03売り上げランキング : 1451740Amazonで詳…

笹沢左保『霧の晩餐』

「霧シリーズ」の第5作。旅先で、偶然出会った女性たちが交換殺人を計画、実行しようとする話。設定自体面白いし、終盤になってもオチというか真相が想像しづらいのは凄いと思う。ただ、天文学的な「偶然」があるのがちょっと……。 霧の晩餐―四重交換殺人事件…

笹沢左保『セブン殺人事件』

短編連作形式で、七つの殺人事件が描かれる。本作には、探偵役として2人の刑事が登場。苗字が宮本と佐々木で、剣豪のライバルになぞらえられている。どの作品も意外性のようなものはある。ただ、全体的に漂うイマイチ感は否めない。微妙。2人の刑事という…

笹沢左保『三人の登場人物』

タイトルからして面白そうな作品である。途中、このタイトルは多重人格を意味するものかと思ったのだが、最後に、単に主役の3人を指しているだけだとわかり、ちょっと拍子抜け。ただ、本作は、これまで紹介してきた(読んできた)笹沢左保とかなり毛色が異…

笹沢左保『揺れる視界』

ハードボイルドタッチのミステリー。「謎」があまりにも謎すぎで、まったく想像もできない。ネタが割れると、「何だそんなこと!?」という感じの呆気なさで、やや拍子抜けするが……(劇中で、主人公も拍子抜けしている)。というわけで、笹沢左保の第一線級…

笹沢左保『後ろ姿の聖像』

原題は『もしもお前が振り向いたら』。比較的短めの作品で、真犯人も推測できてしまうが、全体の完成度は決して低くない。やっぱり笹沢左保は凄い。 後ろ姿の聖像 (1981年)笹沢 左保 講談社 1981-02売り上げランキング : 1510630Amazonで詳しく見る by G-Too…

笹沢左保『仮面の月光』

「月光シリーズ」の第一作。後半、官能描写が多くなり、内容的にも大味なものとなってしまうのが残念。ネタ(犯人など)も早期にわかってしまう(←敢えてなのかも)。 仮面の月光 (角川文庫 (6075))笹沢 左保 角川書店 1985-05売り上げランキング : 1918597A…

笹沢左保『遥かなりわが愛を』

複数の県の警察に、同じ内容のイタズラまがいの電話がかかるという事実が判明。物語は、そんな話から始まり、史跡とある男女の過去を巡る捜査&旅が中心に描かれる。タイトルにある「愛」の形が終盤明らかになるが、全体として渋く味わい深い作品。ミステリ…

笹沢左保『不倫岬』

「岬シリーズ」の第2作。基本設定自体に、「ものすごい偶然要素」があるのだが、それに本作の最重要テーマが絡むので仕方ないだろう。1章はややだるいが、2章以降はグイグイ読める。全体像が見えてからは、圧巻の一言。「ものすごい偶然要素」の基本設定が最…

笹沢左保『真昼に別れるのはいや』

比較的短い作品。他の作品に比べると、ちょっとレベル落ちるかな……。相変わらず、凄い偶然がいくつかあるのが、ちょっと気になった。 真昼に別れるのはいや (徳間文庫)笹沢 左保 徳間書店 1982-11売り上げランキング : 1356173Amazonで詳しく見る by G-Tools

笹沢左保『炎の虚像(火の虚像・改題)』

これもなかなか大した作品だ。(以下、ややネタバレ)。蓋然性の殺人を扱ったものっだが、その手法がテレビ番組での暗示という、遠隔操作という点が面白い。ラストのちょっとしたどんでん返しも、切なさを織り込んでいる分良い。主人公(探偵役)に、あえて…

笹沢左保『泡の女』

主人公・夏子の父親が死んだ。自殺か他殺かは不明。しかし、殺人の容疑者として夫が逮捕されてしまう。そんな夏子は、夫が起訴までの数日間、父親の過去を追跡し、夫の無実(父が自殺であること)を立証しようとするが……。といった感じの話。夏子の奮闘ぶり…

笹沢左保『悪魔の湖畔』

官能描写に力点を置いた「悪魔シリーズ」の第2作。比較的ボリュームのある本作。ミステリーとしての謎解きがそこそこ面白い分、途中で挿入されるエロシーンが邪魔に感じた(エクスタシーを知らない女がエクスタシーを知る、みたいな展開ばかりであまり面白く…

笹沢左保『ふりむけば霧』

殺人容疑で逃亡し、時効まであと1年半という芙美子だったが、偶然にも彼女が殺害した女の夫と出会ってしまう。しかし、芙美子とその男の奇妙な同居生活が始まり、二人は愛しあうようになる……。みたいな感じの話。多数の伏線&回収、どんでん返し要素など、ミ…

笹沢左保『空白の起点』

保険調査員が主人公(探偵役)のミステリー。笹沢左保作品で、これまで読んできたなかでは、イマイチかな。アリバイ・トリック崩しに焦点を当てているが、いわゆる「蓋然性の殺人」みたいなもので、ちょっと苦しいかな。電車の線路と「崖」との地理・位置関…

笹沢左保『突然の明日』

アリバイ崩しもの。ここしばらく笹沢左保作品を続けて読んでいるため、早い段階でネタが分かった。登場人物が少ないこともあり、他の作品にも見られたトリックが使われていることがわかる。タイトルに象徴されるように、ある家族の悲劇的な運命にフォーカス…

笹沢左保『他殺岬』

フリーライターの「天知昌二郎シリーズ」の第1作。 ある男の妻が自殺した。その死に対する逆恨みとして、天知の息子が誘拐され、5日後の殺害が予告が行われる。天知は息子を救う手立てとすべく、男の妻は「自殺ではなく他殺である」ことを証明しようと乗り出…

笹沢左保『求婚の密室』

フリーライターの「天知昌二郎シリーズ」の第2作。事件発生(1章のラスト)まではやや退屈。しかし、その後、3人の人物による推理の披露シーンは読み応えがあり、面白い。ただ、真犯人の正体は早期に想像つく。ラスト、真犯人の行動を見守るシーンは笹沢左保…

笹沢左保『アリバイの唄』

元警部補のタクシー運転手、夜明日出夫が活躍する「夜明日出夫シリーズ」の第1作。本作でも、1回性のものすごい偶然が登場するが、大仕掛なアリバイトリック自体は面白い。科学捜査の進んだ現代では実現できないだろうが、本作のアイデアは他の作品などにも…

笹沢左保『悪魔の部屋』

ある人妻がホテルに監禁され、加害男性に犯されまくる。が、次第に2人の関係が変化し、共謀して殺人を行うといったサスペンスである。官能描写は多いが、露骨な表現は少ないため、紳士的なエロさという感じ。※本書は、1980年の作品。当時はフェラチオも一般…

笹沢左保『霧に溶ける』

笹沢ミステリー初期の一作。ミスコンを巡る女性たちの連続怪死事件を描く。巧妙なトリックやアリバイ構築、散りばめられた伏線を見事に回収する様など、ミステリーの醍醐味を十分に堪能できる。リータビリティも高い。また、本作は著者が「あとがき」でも触…

笹沢左保『死人狩り』

27人もの乗員・乗客が乗ったバスが、何者かに崖から転落させられた。27人もの命を奪った大量殺人として警察は捜査に乗り出す。警察は怨恨の線を考え、被害者たちの過去を調べる。タイトルにある「死人狩り」とは、この被害者(死人)たちの過去の交友関係な…

笹沢左保『結婚って何さ』

何だかエッセーみたいなタイトルだが、本格推理もの。ネタバレになるので詳細は避けるが、複数の事件を、見事に収斂させていくのは凄い。パズラーだね。ただ、凄い偶然も多いけど。ちょっと残念なのは、序盤、2人の女性、真弓と三枝子の書き分けがイマイチで…

笹沢左保『人喰い』

恋人と心中したはずの姉が、殺人犯をして指名手配される。疑惑を晴らすべく行動する妹のを描くというもの。数々の小道具、細かいところに仕込まれた伏線、そして意外性など、巧み技術が盛り込まれた小説だ。1960年の作品だけど、古臭さを感じない一級のミス…

笹沢左保『取調室 静かなる死闘』

本作は、いかりや長介主演でドラマ化されているらしい。タイトル通り、大半が取調べシーン。主人公の刑事が、「落とすきっかけとなる<気付き>」を得るシーンが明確に描かれていない(あえてなのかも)のが、ちょっと残念な気がした。 取調室 静かなる死闘―…