なんだがすごいタイトルですが、内容は別にすごくありません。
死刑というより、死刑囚に関わる刑務官のお仕事事情が書いてある本です。浅く広くという感じで、マンガの引用や短編小説(ラストがいきなり終わる)なんかも入っている。
拘置所の組織図や死刑執行関連のデータなんかも多いので、資料本という感じ。
本書の著者は、罪人を処刑することに反対する立場をとっている。しかし、それは「人権屋」的発想からきた死刑廃止論ではなく、刑務官の経験から導き出された「死刑制度は存続させ、処刑は反対」という立場である。
※これだけ見るとわけわからんが。
これは、刑務官の世界の出世競争(公務員的体質全般)、刑務官と罪人との乱れた関係、また過剰に守られた罪人の人権などを正すべきという主張、そしていかなる理由があろうとも国家が人を死なせてはならないという考えに基づく。
さらに、「処刑担当者の苦悩」を挙げて、この持論を展開している。
私はこの「処刑担当者の苦悩」については、ちょっとうんざりしたね(「死刑囚との心の交流」みたいな部分も)。
処刑がイヤなら刑務官になるなよ、と。そういう仕事があるとわかった上で、刑務官の試験受けたんでしょ?
人を更正させる仕事をしたいなら、他にも選択肢があると思うけどね。
ちなみに、刑務所の囚人一人あたりの年間費用が60万円かかるらしい。
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